「サファイアクリスタルガラス」「ミネラルガラス」「アクリルガラス」違いは?時計の風防

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腕時計の顔である文字盤部分や内部をホコリや水などの汚れなどから保護するためにかぶせてある透明な部品のことを風防といいます。そんな風防の素材には大きく「サファイアクリスタルガラス」「ミネラルガラス」「アクリルガラス」の3つがあります。それぞれの特徴についてまとめてみたいと思います。

 

「サファイアクリスタルガラス」とは

サファイアクリスタルガラスはサファイアクリスタルを人工的に加工したもので、とてもサファイアと同等に非常に硬い素材です。

多少の接触では傷が付くことはありません。逆にいえば、生産にはとてもコストがかかることから高級時計で使われるような風防です。

 

「ミネラルガラス」とは

クリスタルガラスと呼ばれることもあります。低コストで加工しやすく、当然硬度はサファイアクリスタルガラスにより劣ります。

ミネラルガラスとして1グループで語られますが、固さや割れ方(欠け方)は千差万別で、安価なものと高価な風防では大きく品質が異なります。一般的な時計(カジュアルなレベル)は大方ミネラルガラスが風防に使われてます。

 

「アクリルガラス」とは

普通に「ガラス」と呼称する場合もあります。名前のとおりアクリル(プラスチックの一種)で出来ていて、安価で軽く、そして加工しやすい素材です。加工しやすい素材なので面がカーブしているドーム風防などに使われたり、デザイン性に飛ぶ時計が多いです。

他の素材と比べ硬さは落としますが、粘性が高いので意外と割れにくかったりします。また透明度が高いので視認性に優れているのも特徴です。

サファイヤクリスタルガラスやミネラルガラスが普及する前から使われていた風防で、1940年代~のアンティーク時計で使われていたりもしました。それを逆手に、現在販売する時計でアンティークな雰囲気を出したい場合に採用されることもしばしば。

細かな傷はつきやすいですが、加工のしやすさも手伝って修理すれば綺麗になります。