「役不足」とは、役者の力量に対して役割が劣っている場合を表す言葉です。
「役者不足」とは、役割に対して役者の力量が劣っている場合を表すと言葉です。
例えば、会社である仕事を任されたとき…
「この仕事は、自分には役不足です」と言うと、「こんな仕事じゃ、自分の能力的に物足りないです!」という生意気な発言になります
きっと一般的には、へりくだって「こんな大きな仕事は恐れ多いです」的な意味のはずなので「この仕事は、自分には役者不足です」が正しい。
まぁこのご時世、上司ですら「役不足」「役者不足」の違いを理解できている人がどれくらいいるのか疑問ですけどね。
ちなみに「役者不足という慣用句は無い」という話もあります。おっしゃる通りなのですが、便宜上、役不足の対義語として載せました。
推測なのですが、
「役不足」の本来の意味(役<能力)が、漢字のニュアンスから誤解(役>能力)され、その誤用を正すため「あえて言うならそれは『役者不足』だろ」との例としてあげたのが浸透したものと思います。
「役不足」の対義語は「力不足」だと思います。
それにしても「役不足」と「役者不足」は、見た目も音もそっくりで、それでいて意味は真逆であり厄介な言葉ですね。二つの言葉の意味と違いをしっかり理解しておかないと、うっかり誤った使い方をしてしまいそうです。
また、こんな使い間違いをする人にあっやら寛容に対応してあげましょう。